ANA VISA一般カードの年間回収額を確認|還元率と損益分岐点

※本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれています。また、掲載内容は執筆時点の情報に基づいており、最新の条件・特典は公式サイトをご確認ください。


この記事は、ANA VISA一般カードの通常コースと2倍コースの年間回収額を確認する「カード価値評価編」です。

カードの制度・仕様・特典の前提については、すでに解説編で整理しています。

本記事では、その前提を踏まえたうえで、「年間決済額ごとの獲得マイル」、「マイル価値別の年間回収額」、「通常コースと2倍コースの損益分岐点」を整理します。

ANA VISA一般カードは、初年度年会費無料、2年目以降2,200円で、選択するコースによってマイル還元率と年間コストが変わるカードです。

そのため、年間決済額ごとのマイル回収構造と、コースごとの損益分岐点を確認していきます。

目次

このカード価値評価編で確認すること

ANA VISA一般カードの評価前提は、以下のとおりです。

項目通常コース2倍コース
年会費2,200円2,200円
移行手数料無料6,600円
年間コスト2,200円8,800円
マイル還元率0.5%1.0%
継続ボーナス1,000マイル1,000マイル

※金額は税込です。主計算は2年目以降を対象としています。
※2倍コースの移行手数料は、年度ごと(4月1日から翌年3月31日まで)に発生します。


本記事で確認する内容は以下の通りです。

  • 年間決済額ごとに、どの程度のマイル回収が成立するか
  • 各コースの年間コストを回収できる決済額

を整理することです。

ANA VISA一般カードは、通常コースと2倍コースで、マイル還元率と年間コストが異なります。

本記事では、年間決済額ごとの回収額と、コースごとの損益分岐点を確認していきます。

初年度は本会員年会費が無料となるため、後半で分けて整理します。

ANAマイルの価値を3つの水準で整理

年間リターンを見積もるための前提として、マイル価値をどう置くか を整理します。

マイルの価値は、使い道によって変わります。

そのため本記事では、代表的な3つの使い方を前提とした数値を、あくまで 例示 として扱います。

どれが正しい、という話ではありません。自分が実際に使う前提に近いものを選ぶための選択肢です。

マイル価値の考え方(前提)

ANAマイルの価値は、利用方法や交換条件によって変動します。

例えば、

・ANA Pay 等
 → 1円相当


・ANA SKYコイン
 →交換量により1〜1.5円相当
 ※プレミアムメンバーは最大1.7円相当


・特典航空券
 → 必要マイル数に対する航空券価格によって価値が変動
 → 本記事では上振れ水準として1マイル=3円

本記事では、評価の前提を統一するため、回収手段ごとに水準を固定して整理します。

・再現性の高い下限水準
 (ANA Pay 等による日常決済)
 → 1マイル=1.0円


・中間水準
 (ANA SKYコインへの交換)
  ※一定の交換倍率を前提
 → 1マイル=1.5円


・上振れ水準
(特典航空券への交換)
 → 1マイル=3円

※ANA SKYコインの交換倍率は交換条件によって変動します。本記事では、評価のための中間水準として1マイル=1.5円を使用します。

※ マイル価値の考え方や前提の置き方については、こちらの記事で整理しています。

→ マイルの使い道と価値|3つの使い方で整理

以上を前提として、具体的な水準を次で整理します。

マイル価値

本記事では、ANA Pay、ANA SKY コイン、特典航空券での利用を想定し、以下の3つの水準を用いて年間回収額を試算します。

使い道の想定想定するマイル価値
ANA Pay等1マイル=1.0円
ANA SKY コイン等1マイル=1.5円
特典航空券1マイル=3.0円

1マイル=3円は、国際線の特典航空券などへの交換を想定した上振れ水準です。路線、航空券価格、シーズン、搭乗クラス、空席状況などによって実現価値は変動します。

通常コースの年間獲得マイルと回収額

ここでは、通常コースを選択した場合の年間獲得マイルと年間回収額を、年間決済額60万円・100万円・150万円の3つのケースで確認します。

年間決済額ごとの獲得マイル

通常コースでは、カード決済200円につきANAマイレージ移行可能ポイントが1ポイント付与され、1ポイント=1マイルで移行できます。

そのため、マイル付与率は0.5%相当です。

主計算は2年目以降を対象としているため、通常決済によるマイルに、継続ボーナス1,000マイルを加えます。

この前提で算出した年間獲得マイルは、以下のとおりです。

年間決済額通常決済継続ボーナス合計
60万円3,000マイル1,000マイル4,000マイル
100万円5,000マイル1,000マイル6,000マイル
150万円7,500マイル1,000マイル8,500マイル

マイル価値別の年間回収額

年間回収額は、合計獲得マイルに、想定する1マイルの価値を掛けて算出します。

年間回収額=合計獲得マイル×マイル価値

この計算による年間回収額は、以下のとおりです。

年間決済額1円換算1.5円換算3円換算
60万円4,000円6,000円12,000円
100万円6,000円9,000円18,000円
150万円8,500円12,750円25,500円

年間回収額は、年会費などの年間コストを差し引く前の金額です。年間コストとの関係は、後段の損益分岐点で整理します。

2倍コースの年間獲得マイルと回収額

ここでは、2倍コースを選択した場合の年間獲得マイルと年間回収額を、年間決済額60万円・100万円・150万円の3つのケースで確認します。

年間決済額ごとの獲得マイル

2倍コースでは、カード決済200円につきANAマイレージ移行可能ポイントが1ポイント付与され、1ポイント=2マイルで移行できます。

そのため、マイル付与率は1.0%相当です。

主計算は2年目以降を対象としているため、通常決済によるマイルに、継続ボーナス1,000マイルを加えます。

この前提で算出した年間獲得マイルは、以下のとおりです。

年間決済額通常決済継続ボーナス合計
60万円6,000マイル1,000マイル7,000マイル
100万円10,000マイル1,000マイル11,000マイル
150万円15,000マイル1,000マイル16,000マイル

マイル価値別の年間回収額

年間回収額は、合計獲得マイルに、想定する1マイルの価値を掛けて算出します。

年間回収額=合計獲得マイル×マイル価値

この計算による年間回収額は、以下のとおりです。

年間決済額1円換算1.5円換算3円換算
60万円7,000円10,500円21,000円
100万円11,000円16,500円33,000円
150万円16,000円24,000円48,000円

通常コース・2倍コースの損益分岐点を確認

ANA VISA一般カードの本会員年会費は、2年目以降2,200円(税込)です。

各コースごとの年間コストは以下のとおりです。

・通常コースの年間コストは年会費のみの2,200円、
・2倍コースの年間コストは移行手数料6,600円を加えた8,800円

損益分岐点は、この年間コストを回収するために必要な年間決済額を示す基準です。つまり、年間いくらカードを利用すればコストを回収できるかを表します。

ANA VISA一般カードでは、継続ボーナス1,000マイルも年間コストの回収に含めます。

計算は、次の順番で行います。

① 残りの必要回収額 = 年間コスト - 継続ボーナス価値(1,000マイル
② 必要マイル = 残り必要の回収額 ÷ マイル価値
③ 必要決済額 = 必要マイル ÷ マイル還元率

通常コースと2倍コースについて、年間コストから必要決済額までの計算過程を確認します。

通常コース】

計算項目1円1.5円3円
年間コスト2,200円2,200円2,200円
継続ボーナス価値▲1,000円▲1,500円▲3,000円
残りの必要回収額1,200円700円0円
必要マイル1,200マイル約467マイル0マイル
マイル還元率0.5%0.5%0.5%
必要決済額240,000円約93,400円0円

【2倍コース】

計算項目1円1.5円3円
年間コスト8,800円8,800円8,800円
継続ボーナス価値▲1,000円▲1,500円▲3,000円
残りの必要回収額7,800円7,300円5,800円
必要マイル7,800マイル約4,867マイル約1,933マイル
マイル還元率1.0%1.0%1.0%
必要決済額780,000円486,700円193,300円

※必要決済額は、通常コースはマイル還元率0.5%、2倍コースは1.0%として計算しています。実際のカード利用は200円単位でマイルが付与されるため、必要決済額は200円単位で切り上げています。

1マイル=3円の場合、通常コースは継続ボーナス1,000マイルだけで3,000円相当となり、年間コスト2,200円を上回ります。そのため、必要決済額は0円となります。

初年度と2年目以降の違い

ここまでの主計算は、2年目以降の年間コストと継続ボーナスを使用しています

一方、初年度は本会員年会費が無料となり、継続ボーナスではなく入会ボーナス1,000マイルが付与されます。

項目通常コース2倍コース
年会費無料無料
移行手数料無料6,600円
年間コスト0円6,600円
入会ボーナス1,000マイル1,000マイル

通常コースは年間コストが0円のため、初年度の損益分岐点はありません。

一方、2倍コースは移行手数料6,600円が発生します。先ほど2年目以降の損益分岐点で説明した計算方法を用い、継続ボーナスに代えて入会ボーナス1,000マイルの価値を差し引いて、必要決済額を算出します。

初年度の2倍コースの計算結果は、以下のとおりです。

計算項目1円1.5円3円
年間コスト6,600円6,600円6,600円
入会ボーナス価値▲1,000円▲1,500円▲3,000円
残りの必要回収額5,600円5,100円3,600円
必要マイル5,600マイル3,400マイル1,200マイル
マイル還元率1.0%1.0%1.0%
必要決済額560,000円340,000円120,000円

※必要決済額は、2倍コースのマイル還元率1.0%として計算しています。実際のカード利用は200円単位でマイルが付与されるため、必要決済額は200円単位で切り上げています。

初年度は年会費が無料となるため、2倍コースの損益分岐点は2年目以降より低くなります。

条件付き特典を加えた場合の試算

ここまでの年間回収額には、通常決済によるマイルと継続ボーナス1,000マイルを含めています。

ANA VISA一般カードでは、ANA航空券の購入やANA便への搭乗によって、通常決済とは別に追加マイルが積算される場合があります。

ここからは一定の利用条件を設定し、ANA航空券購入時の追加マイルと搭乗ボーナスマイルを含めた年間回収額を試算します。

利用行動の前提

本試算では、以下の利用条件を前提とします。

  • ANA国内線を年2往復利用
  • 東京―札幌線を、マイル積算率100%の運賃で年2往復
  • ANA航空券を1回5万円で年2回購入
  • ANA航空券の年間購入額:10万円
  • ANA航空券はANAカードマイルプラスの対象となる方法で購入

この条件は、一定のANA便利用がある場合の計算例です。実際の追加マイルは、航空券の購入額、利用する路線、運賃などによって変動します。

数値計算の前提

上記の利用条件に基づき、次の追加マイルを計算します。

  • ANA航空券購入:ANAカードマイルプラスにより100円につき1マイル
  • ANA便への搭乗:区間基本マイレージと運賃倍率に応じた搭乗ボーナスマイル

通常決済によるマイルと継続ボーナス1,000マイルは、ここまでの年間回収額に計上済みです。そのため、条件付き追加分には含めません。

条件付き追加回収の内訳

本試算における条件付き追加回収は、ANA航空券購入時の追加マイルと、ANA便搭乗時の搭乗ボーナスマイルで構成されます。それぞれの計算方法を分けて確認します。

ANA航空券購入による追加回収

ANA航空券をANAカードマイルプラスの対象となる方法で購入した場合、通常決済によるマイルとは別に、100円につき1マイルが積算されます。

本試算では、5万円のANA航空券を年2回購入するため、追加マイルは次のとおりです。

1回あたり:50,000円 ÷ 100円 × 1マイル = 500マイル
年間:500マイル × 2回 = 1,000マイル

搭乗ボーナスマイルによる追加回収

ANA VISA一般カードでは、ANA便への搭乗時に、通常のフライトマイルに加えて10%の搭乗ボーナスマイルが積算されます。

東京―札幌線の区間基本マイレージを510マイル、マイル積算率100%の運賃で年2往復する場合、搭乗ボーナスマイルは次のとおりです。

1区間:510マイル × 100% × 10% = 51マイル
年間:51マイル × 4区間 = 204マイル

実際の積算数は、利用する路線や運賃のマイル積算率によって変動します。

条件付き特典を含めた年間獲得マイル

ANA航空券購入による追加1,000マイルと搭乗ボーナス204マイルを合計すると、条件付き追加分は年間1,204マイルとなります。

計算項目追加マイル
ANA航空券購入1,000マイル
搭乗ボーナス204マイル
追加マイル合計1,204マイル

この1,204マイルを、ここまでに算出した通常決済と継続ボーナスによる獲得マイルに加えます。

その結果、年間獲得マイルは年間決済額と選択する移行コースによって以下のように変わります。

【通常コース】

通常コースでは、通常決済によるマイル還元率0.5%を基準に、継続ボーナスと条件付き追加マイルを加えて年間獲得マイルを算出します。

年間決済額基本獲得マイル追加マイル年間獲得マイル
60万円4,000マイル1,204マイル5,204マイル
100万円6,000マイル1,204マイル7,204マイル
150万円8,500マイル1,204マイル9,704マイル

例えば年間決済額100万円の場合、通常決済と継続ボーナスによる基本獲得マイル6,000マイルに、条件付き追加マイル1,204マイルを加え、年間獲得マイルは7,204マイルとなります。


【2倍コース】

2倍コースでは、通常決済によるマイル還元率が1.0%となるため、同じ年間決済額でも通常コースより基本獲得マイルが多くなります。

ここに通常コースと同じ条件付き追加マイル1,204マイルを加えます。

年間決済額基本獲得マイル追加マイル年間獲得マイル
60万円7,000マイル1,204マイル8,204マイル
100万円11,000マイル1,204マイル12,204マイル
150万円16,000マイル1,204マイル17,204マイル

年間決済額100万円の場合、通常決済と継続ボーナスによる基本獲得マイル11,000マイルに、条件付き追加マイル1,204マイルを加え、年間獲得マイルは12,204マイルとなります。

条件付き追加マイルは両コースで共通のため、年間獲得マイルの差は主に通常決済で獲得できるマイル数の違いによって生じます。

条件付き特典を含めた年間回収額

ここでは、それぞれの年間獲得マイルを1マイル=1円・1.5円・3円の3つの水準で評価し、年間回収額を確認します。

通常コースの年間回収額

ここまでに確認したとおり、通常コースの年間獲得マイルは、年間決済額60万円で5,204マイル、100万円で7,204マイル、150万円で9,704マイルです。

それぞれを3つのマイル価値で評価した年間回収額は、以下のとおりです。

年間決済額1円1.5円3円
60万円5,204円7,806円15,612円
100万円7,204円10,806円21,612円
150万円9,704円14,556円29,112円

年間決済額100万円・1マイル=1.5円の場合年間獲得マイル7,204マイルを1.5円で評価すると、年間回収額は10,806円となります。

ANA航空券の購入額やANA便の搭乗回数が変わると、条件付き特典による追加マイルが変わるため、年間回収額も変動します。

2倍コースの年間回収額

ここまでに確認したとおり、2倍コースの年間獲得マイルは、年間決済額60万円で8,204マイル、100万円で12,204マイル、150万円で17,204マイルです。

それぞれを3つのマイル価値で評価した年間回収額は、以下のとおりです。

年間決済額1円1.5円3円
60万円8,204円12,306円24,612円
100万円12,204円18,306円36,612円
150万円17,204円25,806円51,612円

年間決済額100万円・1マイル=1.5円の場合年間獲得マイル12,204マイルを1.5円で評価すると、年間回収額は18,306円となります。

条件付き追加マイル1,204マイルは通常コースと2倍コースで共通です。両コースの年間回収額の差は、通常決済によるマイル還元率の違いによって生じます。

ANA VISA一般カードの価値をどう判断するか

ここまでの試算では、ANA VISA一般カードの通常コースは年間コスト2,200円、2倍コースは年間コスト8,800円として、年間回収額と損益分岐点を確認しました。

また、本記事の試算では、ANA航空券を年間10万円購入することでANAカードマイルプラスによる1,000マイル、東京-札幌線を年2往復することで搭乗ボーナス204マイルを獲得する前提としました。

この2つを合わせた年間1,204マイルの条件付き追加マイルを通常決済と継続ボーナスによる獲得マイルに加え、年間回収額を確認しています。

ANA VISA一般カードは、選択するコース、年間決済額、マイル価値、ANA便の利用状況によって、年間回収額と損益分岐点が変わります。

そのため、カードの価値を判断するときは、自分が通常コースと2倍コースのどちらを利用するのかに加え、年間決済額、マイルの使い道、ANA航空券の購入額や搭乗回数を当てはめて確認する必要があります。


ここまでの年間回収額と損益分岐点を踏まえて、ANA VISA一般カードの申込条件や手続き内容を確認する場合は、以下より公式サイトをご確認ください。

年会費、マイル積算、付帯保険など、年間回収額を計算する前提となる制度・仕組みについては、解説編で整理しています。

→ANA VISA一般カードの制度と仕組みを確認する

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運営者プロフィール

本記事は、外資系金融機関で10年以上、不動産金融分野で投資分析・評価業務に従事してきた運営者が執筆しています。

投資判断で用いられる「投資額と回収額を比較する考え方」をもとに、クレジットカードの年会費・ポイント還元・特典価値を数値化し、前提条件を明確にした評価を行っています。

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